2006年04月30日

自慢します

 4月29日
 朝9時に、水戸市へ。
知人のNさんが主催する囲碁会、「囲碁を楽しむ会」定例会に、花を食べる我が友K君と飛び入り参加。
 取り組み一覧表の欄外に、K君共々、「外来」と表記され、二人で「外来患者になったか」と苦笑い。
 この会、K君の教師時代の後輩で、囲碁の教え子でもあるKa女史が会員になっている。彼女の口添えで参加することになったのだ。彼女は囲碁を覚えて3年。現在男子に混じって3級で打っている。都内などで開く日本棋院開催の囲碁教室にも、積極的に参加している。先日も、教室の打ち揚げの席で、TVの囲碁番組でお馴染みの女流棋士、青葉かおりさんの隣の席に押しかけて話をしたと言って感激していた。
 さて対局のこと。
 当方は、遣り繰り三段を卒業して、四段で登録、Aクラスに出場。K君は三段。

 第一局。初段氏に、向う三子局で、中押し勝ち。
 第二局。二段氏に、向う二子局で、二目負け。陣中で、両当りの筋を見落として、見事に逆転された。
 第三局。同じ四段氏に、握り先番で、中押し勝ち。
 第四局。五段氏に、定先で、中押し勝ち。
 第五局。五段氏に、定先で、中押し勝ち。
 全五局で、四勝一敗。同率三名が、ジャンケンで順位を決める。参加者(48名)が見つめる中、大の大人が揃って、「最初はグウ」。三回、アイコになって、最後、当方がチョキ。相手二人がパーで勝負あり。幸運もあって、準優勝。Aクラス優勝は、会の幹事役を勤める五段氏が目出度く全勝優勝を飾った。

 同行のK君は、勝ち局を二局逃がして、二勝三敗。
出だし二連勝で気負ったか、三局目、小四の四段君に逆転負けですっかり頭に血が上って、以後連敗してしまった。Ka女史は、Bクラスで三勝二敗。勝ち越しを目標にしていたので大喜び。一局ごとに、当方に結果報告して一喜一憂していたが、お見事。上気した顔が、一層美しく輝いていた。K君、余程悔しかったのか、Ka女史の喜びの声を聞いても憮然としていた。いや、愛弟子の健闘に、父親のような面映さを覚えたのかも知れない。

 帰途、車を運転しながら、自局を解説するK君の繰言を聞く。
「今夜は自棄酒だ。」
 K君、その悔しさがあれば、まだまだ上達しますよ、共に頑張りましょう。
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2006年04月28日

正 夢

 世に、「百花繚乱」と言う。
 これに倣って、木々が一斉に芽吹く今頃の季節、花々に優るとも劣らない新緑の美しさを表現する四字熟語はないものかと考えたが、思いつかない。
「万葉草蕪」などと勝手に作ってみて、慌てて辞書を引いて、一人赤面している。
 どうやら、「万葉」には、「百花」に続いて、諸々の木々の葉、という意味はないらしいのだ。
 手元の広辞苑他辞書を引いても、【万葉:よろずよ。万代。万葉集の略。】などとあるだけで、身も蓋もない。さすれば「万緑」はと見ると、【万緑:見えるかぎり緑色であること。】(広辞苑、以下同)とあり、味も素っ気もない。更に「新緑」に行くと、【新緑:晩春や初夏の頃の若葉のみどり。】となって、少し彩が現れて、ホッとする。
 前置きが長くなったが、いやなに、小庭の木々の新緑を言いたかったに過ぎない。
 小楢の木は、芽吹きと同時に房状の花を付けて、風に遊んでいる。
 フサスグリも、若葉と同じ、さ緑色の地味な花が満開だ。
 会津下野は、例によって黄金色の新芽が美しい。
 山法師も、葉の柄はまだ小さいけれど、早くも亭々とした趣で枝を伸ばしている。
 天候不順だ、気温が低い、陽気が悪いなどと託つ間に、早いもので、今年も3分の1が過ぎようとしている。

 万緑の中や吾子の歯生えそむる   草田男

 思えば、「生えそむる」のは自然界ばかりではないのだ。人もまた成長し、そして老いて行く。

 そうだ、歯医者へ行かねばならない。昨夜、夢の中で歯痛に泣いたのは、正夢だった。
 今も少し痛んでいる。
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2006年04月24日

糸しおり - 『白洲正子のきもの』に寄せて

『白洲正子のきもの』(白洲正子、牧山桂子、八木健司、青柳恵介:新潮社)
 
 例によって乱読のこと。
 その本は、書架からピョコンと飛び出す風に置かれていた。
 背表紙の『・・・きもの』のタイトルが目に留まったのは、最近、着物と着物を通してみる日本文化に、改めて関心を抱いていたせいかも知れない。

 頁を繰って気付くのは、紬、木綿絣それに麻ものと、織物の数が多いことだ。染物はあまり好みではなかったらしい。
 それらは、衣桁に架けてはあっても、いかにも折りにふれてよく身に付けたものらしく、白洲さんの身に馴染んだ風合いがにじみ出ている。
「着物は無地、縞、格子に極まるのだというのが白洲さんの着物に対する基本的な姿勢」と、八木健司氏の文章にある。
 そして、その織物の産地を聞けば、なるほど、と頷かざるを得ない。 
 長くなるけれど、八木氏の文章をもう一度引用させていただく。

・・・羽二重や縮緬のようないわゆるよそゆきの着物よりも絣や紬のような普段着の方が圧倒的に多く、そこにいかにも白洲さんの好みが反映した優品が目立ちます。私は普通ものと言いましたが、今となっては手に入れることの難しい文化財の小千谷縮や黄八丈等々、希少なものであり、ありふれたという意味ではありません。(中略)私達が「産地もの」と呼ぶところの、その土地土地の風土の中でおのずから紡がれ織られて来た、その時その場においてはいたって普通に作られたものを言うのです。・・・
 
 その産地とは、驚くなかれ、結城紬、小千谷縮、越後上布、宮古上布、八重山上布、琉球綿絣、久米島絣等々であり、こうして書き並べるだけでため息が出るほどだ。
 かと言って、白洲さんは単に贅を望んだのではなく、それら本物の織物の持つ極め付きの美しさに惚れ込んだのだということが、この本を見ても得心が行く。
 着物の持つ美しさを喧伝する本は、巷間、数多く見られるけれど、身に付けてこそ匂い立つ着物の美しさを教えてくれる本はそれほど多くはない。
 セピア色の写真の中で、その場その時、お気に入りの着物に身を包んで微笑む白洲さんの姿の、何と魅力的なことだろうか。

 店頭でこの本を手にした時に、臙脂色の糸しおりに促されて見開き、目にしたのが、宮古上布・琉球藍染め。瞬間、涼しげな風が起こって、鮮やかな藍の匂いが漂いだした。

 晩年に至るまで絶えず机上に置き、手にとって眺め入っていたという、田島隆夫氏の和綴じの縞帖『裂』が美しい。
 そして、最終頁は、その田島氏が手ずから織って、経帷子用に贈ったという白布地。
 拭き漆だろうか、漆黒の桟を持つ障子を背景に、廊下の黒に置かれた、一反の正絹。
 どっしりとした土ものの花瓶に活けられた大山蓮華の白と呼応して、「時」を待っている。
 数々の着物コレクションを見たあとだけに、まだ仕立てられていない白布地が、密やかに息づいているように思えた。
 
「時」を待っている。
 主は、いない。
posted by vino at 09:08| Comment(5) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月19日

怪しいぞ?

 先日、インターネットで購入した書籍の代金を振り込むために、最寄りの郵便局へ行った。今は何と言うのか知らないが、昔の特定郵便局。田舎の小さな郵便局だ。
 いつものようにATM室に直行。画面の「振込み」をタッチしてカードを挿入すると、「お取り扱いできません。」というアナウンスと共にカードが戻ってきた。2回3回と試すが埒が明かない。挙句、貯金の窓口へ行けと言うアナウンス。
 窓口嬢に訊ねると「お取り扱い出来ないんです」と機械音のような返事が返ってきた。
「故障か何か?」
「いえ、送金は出来ないんです」
「??だって、つい先日はATMで振り込みましたよ?」
 聞きとがめたのか、隣の郵便係のおばさんが「機械が替わって、振込み送金が出来なくなってしまったんです」
「そんなあ!断りの張り紙も何もないじゃないの」と、こちらも段々気色ばんでくる。
「公社になってから、色々変わって・・・取扱量が少ないといって、ATMが替わったんです。」とおばさん。市内の本局や向う隣の町内のS局にはあります、と言う。
 冗談じゃない、過疎地だからといって、業務内容の差別はしないってことじゃなかった?郵政民営化問題の国会答弁でも、確かそのように聞いた覚えがあるけれど、こんな調子では、先行きどうなるんだろう。過疎地とはいえ、最寄りで利用出来るからこそ、むしろサービス内容を整備充実させるのが筋じゃないのかな。
 これって、怪しくない? 
posted by vino at 16:08| Comment(6) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月18日

鯉のぼり泳ぐ

 4月16日、読み聞かせの会参加者全員で作った鯉のぼり。
 図書館の大壁で、元気に泳いでいる。
 どうです、見事な鯉のぼりでしょう!?(クリックすると少し大きくご覧いただけます)
鯉のぼり
posted by vino at 18:29| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月17日

図書館ボランティアデビュー

4月16日 午後2時 於 市立図書館集会室

 読み聞かせ(ハンディキャップ)班ボランティアとしての初仕事。
 学童の対象者は、学校行事と重なってしまったために、参加者なし。養護学校を卒業して数年、社会人として働いている20歳前後の青年男女10名、それに付き添いの施設の職員6名が参加してくれた。 
 当班の世話人でベテランのSさんは、彼らと握手をしたり抱き合ったりと忙しい。彼女は見るからにバイティリティー溢れる人で、誰にでも明るく元気に接している。その姿が、みんなから愛され信頼される源なのだ。
 演しものは、14日に全員で準備した紙芝居仕立ての、「うんちしたのはだれよ!」「うえへまいりまあす」「ごんぎつね」の3本。そして、話の会を主催するIさんの「お話」と「てあそび」。
 当方は、「うんち・・・」のウマとブタの声。「うえへ・・・」の父親役。
 少し緊張しながらの演技だったが、時々ドッと笑い声も起こって、反応は上々。純真な彼らの拍手が嬉しい。中には、立ち上がって歩き回ったり、小道具をいじったり落ち着かない青年もいたが、誰も、声を荒立てたり、ことさらに注意して止めたりはしない。気が済むと席に戻って、また大人しく鑑賞してくれるのを知っているからだ。
 演しものの後は、壁画制作。
 1m×2mほどの大きさの紙2枚に、夫々、ブルーと赤の鯉の紙型が貼ってある。それに、金色や赤、黄色、ブルー、緑など色とりどりの色紙を切って作った、目玉、ウロコ、ヒレなどをみんなで貼り付けてゆく。糊を付ける手元も覚束ない彼らだが、一心に貼り続ける。ほんの手助け程度に止めて見ていたが、あまりにも面白そうなので、こちらもいつの間にか夢中で糊付けを始める。
 バラバラで、どうなることやら、まとまるのか知らんと心配したが、とんでもない、要らぬ心配だった。見る見るうちに、金色の目玉と無数のウロコを光らせた、真鯉のお父さん鯉と、緋鯉のお母さん鯉が完成した。
 参加者全員が、サインを入れる。中にはちゃんと漢字で自分の名前を書く人もいる。立派立派。
 出来上がった作品を壁に張り出すと、皆が歓声を挙げて、拍手、拍手。後日、1階展示室の大きな壁面に張り出して披露するそうだ。素晴らしい作品だから、出来るだけ多くの人に見てもらいたい。感動で胸が熱くなった。
 貼り絵の最中に自己紹介をしあった、ヒロちゃんとミッちゃんとは、握手をして別れた。暖かい手。
 また5月の第3日曜日、お会いしましょう、待っていますよ。

posted by vino at 17:16| Comment(10) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月08日

辛夷の枯れ寂び


辛夷                                        楽しみにしていた姫辛夷の花が咲き始めたのが、3月の下旬。二分咲きほどに開いて、冬枯れの小庭が一気に艶めいた。ところが、喜んだのもつかの間、翌日の朝、一面真っ白に霜が降り、薄桃色の花弁は、アレ無残やナ、一日にして茶枯れ色におわんぬ。(花の恨みもなにやら、婀娜な年増の口上めいて・・・)
 以来、咲いては雨に打たれ、霜に甚振られ、名ばかりの春風に吹き散らされて、未だに満開とは至らず、固い蕾もちらほらと。

 雨に落ち風に散らずば花も見じ  心敬

 侘び寂びの粋には縁遠い当方にとっては、連歌数寄上手、心敬の歌境には入れず、徒に不順な天候を恨むばかりだ。心敬師曰く「氷ばかり艶なるはなし」
 天気予報によると、当地、昼ごろに雹が降る恐れありとも。花に氷雪とはまた罪なこと。
 エエイ、この際だ、「ハナニアラシノタトヘモアルゾ」井伏老大に倣って「勧酒」を享けよう、イザ。
posted by vino at 11:46| Comment(0) | 庭には・・・ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月07日

「糸でんわ」さんへ

交差する時間 - 糸でんわ

何を話しただろうか
笑い声しか覚えていない。
息遣いを聞いた瞬間
糸が切れてしまった。
 
僕の糸でんわは
いつも失敗作だった。
パラフィン紙が破れたり
糸が縺れたり
挙句
吐く息で電話の筒が濡れて壊れた。

誰と話したろうか
笑顔さえ浮かばない。
甘い囁きが届くかに
糸は切れていた。

手を伸ばせば届く距離の
何と遠いことだったろう。
一本の細い糸の向うに
何を見たろうか・・・

届いたのは何時も美(うま)しごと
贈る言葉の重さに
糸垂れを気遣いながら
正座して待つ
糸でんわ。

追伸:優しい稜線を持つ山容に見惚れているうちに、突然、灼熱のマグマの噴気に打たれたように、驚いています。「一期一会」から「以心伝心」へ、そして「・・・」へと移る心模様は、いつまでも忘れないでしょう。
 拙い詩篇ですが、糸でんわでお届けします。
posted by vino at 15:46| Comment(4) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月03日

絶不調

 先月末、花粉症の鼻水と涙で、ティッシュを二箱使い切った途端、悪寒を覚えて体温を測ると8度3分。平熱が6度あるなしの冷温動物系?に属するから、8度を超えると辛い。急いで掛かりつけの病院へ行く。
 この病院、最近同じ敷地内に新築した建物に引越ししたばかりで、なんだか落ち着かない。周り中、浮き足立っている。事務員はもちろん、看護師たちも、夫々の持ち場でPCと睨めっこをしている。新しいシステムに慣れないのか、あちらで二人こちらで三人と、額を集めて何事かヒソヒソ。
 程なく呼び込まれた診察室には、半そでの白衣を着て髪をひっつめにした若い女医さん。新任のDR.だろうか、当方はお初にお目にかかる。
「胸を見せてください」
「!?」見せるほどの胸もないがと呟くうち、聴診器に促されて胸をはだける。息を吸って吐いていると、女医さんがだんだんあとずさる。こちらの吐息を気にしているらしい。
「音はきれいですね。お口をあけてください」
口をあけるといきなり、ヘラ状の(アレは何と言うのだろうか)金属片で舌を押さえ込まれる。
「あーと言ってみてください」
「あー」女医さんまた後ろへ下がる。一つコホンと咳き込んでやったら、椅子を軋らせてもう一歩下がる。舌を押さえ込まれながら、「そんなことではいい医者になれませんよ」と言ってやった。実際は、「え、え、え、え、え」ところが(なれません)までで金属片をヒョイと抜かれたから、最後の(よ)が思わず声になって出てしまった。姿勢を正す掛け声になった。
「喉が真っ赤ですね。風邪でしょう。感冒薬と喉の痛み、咳止めを出しておきましょう」見ると女医さんはいつの間にかマスクをしている。向う隣に座っていた、ピンク色の制服の看護師さんは新人なのかしら、何もせず、一言もしゃべらずに唯ジッとこちらを見ていただけ。熱のある潤んだかすみ目には、この病院一番の美人看護師さんに見えた。
 会計を待つ間、待合室の柱に掲示されたポスターが一枚目に入った。
「咳の出る方は、マスクを付けてください。お分けしますので窓口へどうぞ」とある。周りを見ると、似たような使い捨てのマスクをしている人が多い。まだまだ風邪の流行期は終わっていないようだ。

 これから布団へ戻ります。寒い寒い。

posted by vino at 14:02| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする