2008年01月13日

好文亭修繕工事日記(その4)

 今回から、柿葺の実際をご紹介します。
 前回もお話しましたとおり、葺板は、長さ1尺の椹の手割り板です。それを、葺き足1寸で葺いてゆきます。(あれ!?今、尺貫法は使えないんでしたっけ?だけど、文化財は昔からの技法、手法を調べて、前例に倣って修復、修繕を行いますから、そんなのは不合理です。メートル法にしなさいなどは、お役人の机上の遊びに過ぎません。)つまり、1寸ずつ、ずらして葺いてゆきます。
 既存の柿葺を解体したところを見てください。

好文亭修繕工事 こけら葺 013.jpg 
10枚重ねて葺かれているのがお分かりになると思います。
 柿葺の下地は、瓦などと違って、べた張り(隙間なく野地板を張ること)にはしません。何と言っても木の無垢材を使いますから、雨水は浸み込みます。ですから、それを出来るだけ効率よく早く乾燥させなければなりません。従って、写真のように隙間を空けて、野地板を張ります。
好文亭修繕工事 こけら葺 012.jpg
 次回は、いよいよ職人さんの登場です。
追記:写真はクリックしてご覧下さい。
posted by vino at 17:09| Comment(4) | 修繕工事日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月05日

交差する時間 - 月夜の盗人

月光に濡れながら
風体を欺く人よ
影を盗むな

透明な肢体を嘆きながら
逝く人よ
後ろを振り向くな

対聯するものを求めながら
身繕いする人よ
間鈍い体節を恥じて
己が為々心鎮めよ

風が立って霧が晴れれば
音もなく軌轍が立ち上がる

月夜に溜息をつきながら
別号を望む人よ
鳥瞰して
盗まれたものを見よ

唯知ればよい
風が立って霧が晴れれば
視線を超えた塔のあることを
posted by vino at 17:26| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする