2012年04月26日

パプリカ2

二色のパプリカ.jpg

 グラマラスな黄色のものに比べて、赤色のほうは形がいびつでひねこびた感じだったので除けておいたのだけれど、光の具合を変えてよく見るとかえって面白くなった。
 野菜や果物を見て女体を連想するのは、これも一種の○○フェチなのだろうか。
 文章を書くときには、誰か特定の人を念頭に思い浮かべて、そう、ラブレターを書く要領で書きなさい、と聞いたことがある。その伝でゆくと、たとえ野菜でも果物でも、それと思って描いたほうが、などと不埒なことを考えてしまう。修行が足りません、反省。
posted by vino at 08:54| Comment(0) | 絵空事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月25日

ぶりっこ

 行きつけの園芸店でも、新人の店員が研修中で、忙しそうに春の花を荷卸している。
「野菜を食べて元気になろう!」と手書きのポスターも色とりどりの文字。
「あそこに、ブリッコリーとあるけど、あれ、新品種?」と、どうしてもあれはブロッコリーの苗だよなぁと思いながら訊ねる。
「えっ!?ブ・ロ・ッ・コ・リーだと・・・」新人さん、慌てて携帯電話で本店に確認の電話。
 別に意地悪ではなくて、最近は聞きなれないような聞きなれたような、妙な名前のものも出回っているから、面白いと思って軽い気持ちで訊いたつもりだったのだけれど、やはり、ブロッコリーの間違いだったとか。
 先輩店員も二人出てきて、三人でのけぞって笑いあっている。
「ごめんね、忙しいのに」
「いえ、ぜっんぜっん気がつきませんで・・・」と先輩店員が、まだ笑っている。若い女性の笑い声っていいなあ。ぜっんぜっん、ぶりっ子ぶっていないもの。
 
 青紫のゲラニュームが日差しを浴びて色鮮やかに咲いている。まだ蕾の多めのポットを選んでひとつ買って帰る。
posted by vino at 17:03| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

パプリカ

パプリカ.jpg

 一口に○色と言うけれど、物をよく見れば見るほど、自然の色合いの妙に心打たれる。
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2012年04月24日

交差する時間 - 別れ

片髪流れ
憂い顔の女が行く道
ひとり影を引いて行く道
白の上着に青の裾
散る花びらに眼も遣らず
輝く陽光を憎み
思い屈した胸のうち
明かすことなく去って行く
あとはどうなと去り行く靴音
ひとりの女が去って行く
一人になりに去って行く
posted by vino at 11:03| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月22日

青い汀(詩想)

 空に線を引いたのは誰だったろう。海に線を引いたのは誰だったろう。
 見えないものを見えるように、見えるものを見えないように。
 ひとは、昔、海から生まれたものの子孫だと言う。波に揺蕩ながら仰ぎ見た頭上に、空とは知らず、もうひとつの海を見たのだろうか。
 同じ青さの中に、求め行く道筋を見定めたのかもしれない。
 青の中にいて、赤い血潮を囲い持つ己の素性を知ったとき、ひとの祖先はどれ程驚いただろうか。
 海を出たその途端、青くない己の姿を知ったとき、ひとの祖先はどれ程狼狽しただろうか。
 
 海から出たひとの祖先の足跡は、汀の波に洗われ、風に吹かれ、砂浜から消えた。
 道中が不確かなまま、ひとは戻れずにいる。

 空に線を引いたのは誰だろう
 海に線を引いたのは誰だろう
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2012年04月21日

竜神吊大橋

IMG.jpg

 竜神吊大橋の両側に、向こう岸の山からこちらの山へワイヤーロープを張り、鯉のぼりを泳がせる作業中だというので見に行った。
 ところが、崖っぷちにたたずんでいる作業員に話を聞くと、道綱のロープが切れてしまいやり直しの段取り中だと言うので遠慮して離れた場所から、大吊橋の早描き一枚。いつ見てもその巨大さに圧倒されてしまい、重量感を描きとめることが出来ずにいる。
 ワイヤーの太さや長さ、重量などいろいろ聞きたかったのだけれど、それはまた、来年にしよう。
 来週には、たくさんの鯉のぼりが、谷風をはらんで、勢いよく泳ぎ始めるはず。
※詳しくは、常陸太田市のホームページ、または「竜神吊大橋」で検索してみてください。壮大な眺めですよ。
posted by vino at 11:17| Comment(0) | 絵空事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月19日

バナナ

バナナ.jpg

「バナナって、五角形なんだ」。しげしげと眺めながら、家人が言った。
「あ〜、食べる前にちゃんと描きたかったなあ」と言ったときには、皮がむかれていた。
「裸のバナナは丸いわね」と言いながら食べている。
 バナナは、よく見ると、曲線の円弧が向こう側へ消える部位があって、なかなか面白い。これを、「反転」と言うのだ、と以前聞いたことがあるのを思い出した。
posted by vino at 16:59| Comment(0) | 絵空事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月13日

交差する時間 - 春の日

タワークレーンがビルの建築現場で荷揚げ作業をしている
吊り荷の籠の中では髯の生えた赤ん坊が連立方程式を解いている
組み立てられてゆく鉄骨のあちらこちらには
料理の苦手な女たちが調味料を振りまきながらぶら下がっている
打ち込まれるコンクリートの流れを泳ぎながら
インターンの医師たちがカルテのチェックに余念がない
型枠はもうすぐだ
鉄筋の檻の中が安楽に見えて皆がいっそう楽しそうにしている
posted by vino at 16:29| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月12日

白花タンポポ

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 散歩をかねて、西山公園へお花見。一昨日は開花が見られなかったから、昨日今日の暖かさで、一気に花開いたのだろう、全山、ほぼ満開。
 西側の、小高い丘から東側へ谷越えして一周すると、少し汗ばむ。谷筋で、白花タンポポを見つけた。黄花タンポポの色褪せとは違って、瑞々しい色合いがかわいらしい。関西方面では珍しくもないものらしいけれど、当方は初めてお目にかかった。これで、白秋の「たんぽぽの白きを踏めば」に得心が行った。
posted by vino at 15:45| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月11日

ヒメコブシの花

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 春ごとに花の盛りはありなめどあひ見むことは命なりけり  読み人知らず(古今和歌集)

 先日のような、春の嵐というほどではないけれど、花時の雨風は恨めしい。小庭のヒメコブシも盛りを過ぎた。
 咲き始めの桜の花は、少しくらいの雨風には案外耐えるものらしく、花散らしの雨と恨むのは、五分咲きを過ぎた頃、と聞いた。
 
posted by vino at 19:20| Comment(0) | 絵空事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月09日

ショウジョウバカマ

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 春風に誘われて、西山公園に行く。花の満開の定義は、蕾がなく全ての花が咲ききり、あわてんぼうの花びらがひらひらと散りかける頃合ときいたけれど、まさに梅が満開で、全山これ桜は、まだ蕾。とはいえ、いかにも待ちきれないといった塩梅に大きく膨らんでいる。あと一日か二日ほどでいっせいに咲き始めるに違いない。
 ちょっと足を伸ばして、「くめ工房」の丘を登る。この階段道には、ショウジョウバカマの小さな群生があって、今が盛り。落ち葉や藪から顔をのぞかせ、木洩れ日をを浴びている。
posted by vino at 17:12| Comment(0) | 絵空事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月08日

trivialism

ガラスの小瓶.jpg

 小事に拘ることを、trivialismと言うらしい。
 当方の遊び部屋、仙丈庵に溢れる、< ささいな、つまらないもの >に類する小物を見て、辛口の友人が言い残していった言葉が妙に耳に残っている。
 とは言いながら然りながら、春の光を浴びて微笑む小物を愛でる心を何としよう・・・。
posted by vino at 19:10| Comment(0) | 絵空事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月07日

ヒメコブシ

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 小庭のヒメコブシは、やっと五分咲き。膨らんだ蕾から咲き初めの花までは少し濃い目のピンクで、開ききって散る頃にはほとんど白色に近く色が抜ける。今年は、蕾のうちから晩霜に当たったせいか花びらの先が茶色く枯れ色になっているものが多くみえる。
 年を経た樹木は老い木と言うけれど、散るに散れずに木に残り、色あせてゆく花を何と言うのだろうか。桜には姥桜とあって、年増女のあだっぽい色香を思わせる言い方もある。落花狼藉も、落花流水もこれみな桜の花に事寄せた言い方らしく、謡曲にも、数多、桜にまつわるものが見受けられる。
 今年の桜見は、「桜川」に謡われた桜川を訪ねたい、と謡曲全集を開きはじめたところ。 
posted by vino at 11:47| Comment(0) | 庭には・・・ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月05日

スイセン

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 水仙の花のうしろの蕾かな 星野立子 

 花の前に蕾をおいては俳句にはならないらしい。描き終わってから歳時記で見つけた。
 写生も句作も、構図、構想を決めた中に何を見るのかによって決まる、と教えられた。
posted by vino at 14:36| Comment(0) | 絵空事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする