2015年01月02日

一病息災の事

 去年の暮れ近くから、しつこい頭痛に悩まされた。歩くたびに頭の芯に響くので犬の散歩も大変だった。痛みは次に首に凝り固まって背中を素通りして臀部と大腿部の裏側に行き、咳をするたびに電気が走る。痛みが雷光を放ちながら放射状に広がって行く。くしゃみなどとんでもない。グッとかみ殺してこらえるのだけれど、何回かに一回は爆発してしまい、その都度、激痛が走る。
 かかりつけの脳神経外科病院で、MRI,CTスキャンと、立て続けに、脳、脳内血管、頚椎、頚動脈を検査してもらった。
「特に病変、異状はないね、しばらく様子をみましょう、とDr.K。
 しばらく様子をみている間も頭痛と雷光の痛みは続く。
 くも膜下出血で手術をしたかみさんの定期検診に付き添いがてら、セカンド・オピニオンのつもりで女医のDr.Sに診てもらう。
「・・・というわけで、痛みが続いているのですが・・・」
「それって、筋肉が緊張して起こる、一種の神経痛なのよ。ストレス溜めてない?」
「左程・・・」
「自分で考える以上に、ストレスって溜まるのよ」暗に、わたしもそうなのよ、と言いたげ。
「先生、神経痛に葛根湯はどうでしょうか?ついでに身体を温める効果もあるやに・・・」恐る恐る訊ねると、
「え〜〜っ!? カッコントウは風邪の薬よ」と赤い表紙の薬事辞典の頁を繰り始めた。
「ホラ、風邪の初期症状に・・・神経痛、上半身筋肉痛、へ〜ぇ・・・」
「私の症状にピッタリですね」
「試してみる?」
「お願いします」
(その日の夕食後に、さっそく一服。や、や、や、!!しばらくすると、肩の辺りがスーッと軽くなって頭の芯に響くような頭痛が薄くなって・・・)
「それと、案外マッサージも良いのよ」
「う〜ん、気持ちが良いのは有り難いのですが、他人の身体を一生懸命、力を込めてマッサージしてくれる人の苦労を思うと、申し訳ないっていう気分が勝って、どうも・・・『かごかきの背に滝なす汗見ればかごの上なるわが心恥ず』・・・」
 途端に女医さん、のけぞって笑い出した。いつも疲れて不機嫌そうな中島みゆき似の女医さんが思い切り笑うのを始めて見た。看護師さんも笑っている。
「それそれ、そうやって自分で病気を作るのね。相手はプロよ、気にし過ぎ」
「鍼はどうでしょうか?」
「鍼も良いんじゃない、いろいろ試してみて自分に合った治療法を見つけられたらめっけものじゃない?」
 鍼灸治療には、良い治療院があるのです。以前から、腰痛で動けないときに駆け込むのですが、帰りにはピンピン、身も心も軽くなって身内から生命力が湧き出るのが実感出来るのだ。
 かくて、暮れに、水戸のさくら鍼灸院にお世話になった。鍼の効能もさることながら、院長の菅原さんとの音楽談義も楽しい。そのときは、ブラームスの弦楽五重奏をB.G.M.で聞きながら、うっとり、うつら、うつら、すっかりリフレッシュして帰って来ました。
 鍼と葛根湯のお陰で、今のところ小康状態を保っている。
 無病息災が叶わぬなら、先人の知恵に倣ってせめて一病息災でこの一年、乗り切りたいものだ。

 新しい年が、皆さまにとって幸せな一年でありますよう祈ります。
posted by vino at 13:12| Comment(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする