2017年04月25日

花に会う

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 庭の草木の芽吹きに歓声を上げ、咲く花を掌に囲って愛でることに幸せを感じるのは、季節の確かな廻りに出会える喜びがもたらしてくれるもの。例年、同じところに立ち同じように眺め同じように語り掛ける。
 青空を背景に見るアケビの花と若葉が目に染みる。

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 その下草の中にあるオキナグサが例年になくたくさんの花を開き、木漏れ日を受けて恥ずかしそうにしている。
 サンザシの蕾もヤマブドウの若芽も膨らみを増し、フサスグリの小さなな花も陽射しを浴びて輝いている。
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2017年04月15日

拍 手

 簡素ながら、花いっぱいの心のこもった設えの祭壇の中央で、オオタさんの遺影が微笑んでいる。濃い藍染の和服姿だった。葬儀の終わりに、遺族を代表して長男君が挨拶をした。涙で少し詰まったところもあったけれど、気丈に亡き父親の人となりを語り、会葬者への感謝を述べた。短いけれど温かいいい挨拶だった。オオタさん、長男君立派に勤めましたねと、思わず拍手をしそうになった。思いとどまったのは、葬式に拍手はふさわしくあるまいと常識が働いたのではない。どうせ他の会葬者は黙っているだろうし、一人の拍手だけではかえって淋しく響くだけだろうと瞬時に思ったからだ。
 オオタさんは、僕にとっての、仕事の師、山登りの先導者、酒飲みの先輩、女・・・いやいや、いろいろと大変お世話になった人生の先達だったので、悲しさも悲し、寂しくてならない。
 オオタさんは、いっとき「火宅のひと」になり、数年、付き合いが途切れてしまったことがあったけれど、最後まで、良い漢(おとこ)でした。
   
  すると、彼女(引用者:大原麗子)の女優生活を十数分にまとめた映像が流されたのである。華やかに、い いところを選んで編集したビデオだった。私は見ているうちに、これは映写が終ったら拍手をしようと思っ  た。孤独な死を迎えた女優を囲んだ最後のみんなしての集まりではないか。よく生きぬきましたね、と拍手  してなにが悪いだろうと思った。終わった。拍手をした。私ひとりだった。なんという非常識というように見 る人もいた。平気だった。ルナールの言葉が頭にあった。

   なぜ弔辞の時には拍手をしないのだろう。(『ルナールの日記』岸田國士訳 第六巻)
 
 フランスでも葬儀には拍手はしないのだから、ただ私が軽はずみだっただけのことなのだけれどーーー。
(『月日の残像』山田太一著 新潮文庫 「ルナールの日記」より引用) 
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2017年04月13日

今年もヒスイカズラ

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茨城県植物園のヒスイカズラを見に行く。
 去年は時期を逸してしまい、花の終わり、散り終わる間際を見る羽目になり、今年こそは
と出かけた。
 今年は開花が遅れ、係員の方もずいぶん気をもんだらしいけれど、無事に4輪の花をつけ、神秘的な色合いを見ることが出来た。とは言っても、1輪は既に散りつくし、残りの3輪のうち通路に下がって咲いているものも、半分は花びらを落としていた。写真のものが一番後に花をつけたもので、まだ蕾の状態、色も本来のヒスイ色とは行かずあと1週間後が見頃という感じ。一番大きく色合いも目を奪うようなヒスイ色をしている花は、絡まり合う蔓と葉群の陰に身を隠すように咲いている。
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 まさに散らんとしている花のアップ。色と言い姿かたちと言い何とも玄妙なヒスイカズラ。
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2017年04月06日

青い海

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 美術工芸大学に進むことになった孫君と一緒に、JR日立駅を見に行った。大学は金沢にあるので、受験の合間に「21世紀美術館」を見て感じるところがあったらしい。妹島和代さんの作品だ。
 ガラスとフレームの使い方が独特で、周囲の景色との融和も、設計のコンセプトの一つらしい。
 凪いだ海の青さが目に染みるようで遥かな沖合には白い漁船の姿も三々五々、いいお日和でした。
 シルエットは若人の姿だけれど、ふっと胸に浮かんだ歌がある。

 老人よ楽しからずや海は青しやよ老人よ海は青し青し  牧水

 この歌一首だけでも牧水が好きになってしまう。青は青年だけのものではない、「楽しからずや海は青し」と老年に呼び掛けてくれる。
 孫君の前途が青く輝いてくれることを念じながら、しばらく海を見ていた。
posted by vino at 17:05| Comment(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月03日

タツタソウ

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 2年前、小庭のどんぐりの木の下に鉢植えから移植したタツタソウが一輪、花をつけた。昨日、下草の中に赤紫色の幼い芽がかたまって芽吹いているのに気づいたばかりなので、驚いている。
 本来、草丈は20センチほど、花は径3センチほどになるはずなのだけれど、何を待ちきれないのか花茎は5センチにも満たないし、花の大きさも1センチあるかなしか、ごくごくミニサイズで咲いている。
 隣のカタクリは、ようよう片葉を出したまま動かない。気温が上がって、地温も追いつけば、草花は一気に勢いを増し季節を謳歌するはずとは思うものの、なんとも待ち遠しことだ。
posted by vino at 11:01| Comment(0) | 庭には・・・ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする